節分の食べ物。
関東ってどんなものを食べるのか気になりますよね。
特に他地域からから引っ越して来たときはどんなものを出せばいいのか迷ってしまうかもしれません。
今では豪華な恵方巻が全国的に有名になってしまっていますよね。
でも節分は本来とっても質素な食べ物のはず。
そんなあなたに関東では節分にどんなものを食べるのかご紹介します。
昔からの伝統を守りつつおいしく出すコツなどもちりばめてみました。
関東の節分の食べ物が気になる人はぜひ最後まで読みすすめてみてくださいね!
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節分食べ物関東
節分の食べ物で関東代表はこの5つです。
・福豆(豆まきの豆)
・いわし
・麦飯
・けんちん汁
・しもつかれ(栃木県中心)
ひとつずつみていきますね。
福豆(豆まきの豆)
なにはともあれ福豆(ふくまめ)は関東でも欠かせません。
豆まきのときに使う豆ですね。
節分の豆まきが終わったら自分の歳の数だけ食べます。
正式には『数え年』なので自分の歳プラスひとつ豆を食べることになります。
(※数え年=生まれた年を0歳でなく1歳とする年齢の数えかた。)
昔は乾燥した大豆を芽が出ないようによく炒ってからまいただけだったといいます。
なので福豆はもともととってもかたく、かむのには歯もアゴも大変でした。
最近ではお店で炒られたやわらかく食べやすいものを買ってくることが多いかもしれませんね。
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ただ調子にのって食べすぎると特に小さい子どもは強烈な便秘になってしまうことも。
なのでいくら子どもが「もっと食べたい」といってもあげすぎないように注意が必要です。
”歳の数だけ食べる”のは現在でも理にかなっているみたいですね。
いわし
関東の小学校でも節分の給食としてよくいわしが出ます。
昔とちがうのは小骨が取ってあったり唐揚げになっていたりして食べやすくなっていることでしょうか。
関東のスーパーでは節分目指していわしがよく売られています。
でもいわしは小骨がたくさんあって食べにくい・・・。
その食べにくさから昔ほどは人気がなくなっているように感じます。
それでも節分の気分を味わうために関東の各家庭ではいわしを食べるところが多いでしょう。
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いわしを食べる理由は『鬼がいわしのニオイをきらう』からなんだそうです。
なので節分には思い切っていわしを焼いてみるのもいいかもしれません。
『柊(ひいらぎ)いわし』といって焼いたいわしの頭をヒイラギの枝に刺して玄関に飾るのも節分ならではの邪気払いの儀式でした。
でも最近は焼いたいわしの近所へのにおいや野生動物の問題も出てきたので関東でもほとんどみられなくなりました。
ちょっと残念ですね。
麦飯
いわしを焼くなら欠かせないのが麦飯(むぎめし)。
いわしの素朴なおいしさを麦飯が増大させてくれます。
とはいえいわしと麦飯の組み合わせは『おいしいから』だけではなく江戸時代からの風習のようなんです。
厄払いとしていわしと麦飯を食べたんだそうですよ。
ちなみにこちらはふつうのご飯ですが納豆を鬼の髪の毛にしたかわいいアレンジ。
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関東ではふつうのご飯を麦飯に変えたらパーフェクトな節分ごはんになるでしょうね!
江戸時代ごろはふつうのお米より麦のほうが庶民の口に入りやすかった影響もあるでしょう。
とはいえ素朴な味の組み合わせとして節分に麦飯を取り入れてみるといいかもしれません。
けんちん汁
けんちん汁と聞いて『豚汁とどこがちがうの?』と思う人もいるかもしれませんね。
節分に食べるけんちん汁は基本的に精進料理なんです。
精進料理には肉や魚など殺生(せっしょう)していないものが使われます。
・肉や魚が入らない(ダシはしいたけなどから)
・一度材料を油で炒める
この2つが大きなちがいです。
節分には邪気を払う必要があるので『精進料理』にする意味がありますね。
まぁそれをいってしまうと「なんでいわし料理はいいんだ?」と思いますが日本はやっぱり魚とは切っても切り離せない縁があるのかもしれません。
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ただ、最近では家族に食べてもらうためおいしさも大事になっています。
ボリュームを持たせるために豚肉を入れたり魚のダシを使ったり。
節分のけんちん汁と豚汁の区別がなくなっているようですね。
【けんちん汁の材料】
大根
にんじん
こんにゃく
ごぼう
豆腐
しいたけ
(油揚げ)
味噌
ごま油
材料で特に欠かせないのはごぼうです。
ごぼうがないとけんちん汁も豚汁も”あの味”にならないので注意が必要ですね。
コツは油でよく材料を炒めること。
油で野菜をよく炒めると野菜の味が凝縮されます。
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これが野菜のダシとなってしいたけがなくてもおいしいけんちん汁ができるんです。
けんちん汁を作ったことがない人はコチラ。(精進料理にするには魚のダシをしいたけに変更してください)
しもつかれ(栃木県中心)
しもつかれは関東でもほとんどの人が知らない食べ物です。
というのも”しもつかれ”をよく食べるのは栃木県周辺のみ。
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日光街道沿いに伝わったとされています。
栃木周辺の埼玉、群馬や茨城の県境でも食べるところはあるようですが一般的ではありません。
たとえ県境であってもしもつかれを知っている人と知らない人にわかれます。
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どういう料理かというと見た目はグチャグチャ系。
東京のもんじゃ焼きも好きじゃないという人はやめてほいたほうがいいかもしれません。
それもそのはず、しもつかれは
・鮭の頭
・大根
・にんじん
・大豆
などを鬼おろしという荒削りのすり器でガリガリとすったものを酒粕で煮込んだもの。
節分料理とはいえ郷土料理でもあるので作り方も味付けも千差万別。
コレといった作り方は存在しないのが真実です。
見た目の問題もありますが味もけっこう複雑で慣れないとおいしいと感じない人も。
でもしもつかれを食べて育った人にはたまらない故郷の節分の味ですね。
しもつかれのレシピはコチラ。
しもつかれの作り方の動画はコチラ。
節分の食べ物【関東】まとめ
節分の食べ物【関東】編をみてきました。
主要な食べ物は5種でしたね。
・福豆(豆まきの豆)
・いわし
・麦飯
・けんちん汁
・しもつかれ(栃木県中心)
でした。
今では恵方巻の豪華さに押されて昔ながらの質素な料理が姿をひそめてしまっています。
今年の節分には関東の昔ながらの味を楽しんでみてはいかがでしょうか?
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