お盆のなすときゅうりの処分方法をご紹介します。
なすは牛できゅうりは馬。
合わせて精霊馬(しょうりょうま・しょうりょううま)と呼ばれます。
どちらもご先祖様が家とあの世の往復に使う乗りものとしてお盆には欠かせませんね。
お盆で馬であるきゅうりは馬がさっそうと走るように一刻も早くあの世から家へ帰ってきてほしいという意味。
そして牛であるなすに乗ってのんびりゆっくりとたくさんのお土産をつんで家からあの世へと戻ってほしいという意味があります。
この牛と馬での往復が逆の意味の地域もあるようです。
牛にのってゆっくりと家までお越しいただき、帰りは馬に乗って一気にあの世へお帰りに!
こちらの考え方も、ギリギリまで懐かしの家でご先祖様にゆっくりしていただきたい気持ちが込められている気がして素敵ですね。
さて、お盆に精霊馬(しょうりょううま)として使ったなすときゅうり。
牛と馬のとしてのお役目を果たした後にどのように処分したらいいのかをご紹介します。
なるべくバチ当たりなことはしたくないですからね!
ぜひ最後まで読みすすめてみてくださいね。
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お盆のなすきゅうりの処分方法・もう海や川には流せない!
お盆のなすやきゅうりの処分方法では海や川に流す方法が取られていました。
現代では海や川に流すことでなすやきゅうりがゴミになってしまいます。
かなりの高齢者や田舎といわれる地域では昔からの習慣としていまだ海や川に流すところもあるようです。
でも現実問題としてなすやきゅうりを海や川へ流すのはもう無理だと思っておいたほうがよさそうです。
昔は海や川の整備状態も汚染状態も違いました。
なすやきゅうりは流れていく途中で他の生物のエサになったり、朽ちて自然に戻ったことでしょう。
でも今は状況が違います。
清らかな流れに任せて処分したハズがゴミ問題に発展してしまいます。
海や川へ流すのが古くからのならわしだとしても現代社会に合わせて処分していく必要があります。
お盆のなすきゅうりの処分方法・食べてもいいの?
お盆に関するものは尊い仏様に関するものなので食べたらいけない気がしますよね。
それはほぼ正解といえます。
なぜ完全な正解ではなく、ほぼ正解なのか?
宗派や考え方、地域の習慣にもよるからです。
一部では食べても差し支えない・仏様はもったいないと思う気持ちを大事にしてくださっているという考え方もあるようです。
とはいっても全体的にはお盆のなすやきゅうりは食べないほうがいいということになっています。
それはなぜか?
精霊馬(しょうりょうま・しょうりょううま)を作る時にわりばしやつまようじをさしておくのが一番のネックです。
野菜が傷ついて痛んでしまっているんです。
冷蔵庫に入っているわけでもなく常温にさらされていたので野菜の栄養素も水分も抜けてしまっていますよね。
仏様にお仕えした野菜なので気分的な問題があるのと、痛んでいるので健康的な問題があります。
以上の理由でなすもきゅうりも食べずに処分しましょう。
では、食べる以外にどんな処分方法があるのでしょうか?
<代表的な処分の仕方>
●土へ戻す
●清めて生ゴミに出す
●お寺でお焚き上げ
ひとつひとつ解説していきます。
お盆のなすきゅうりの処分方法・土へ戻す
自分の土地がある場合はお盆に使ったなすやきゅうりはぜひ土に埋めましょう。
たいした土地である必要はありません。
なすやきゅうりが入るだけの穴が掘れれば十分です。
なすやきゅうりは土のある畑から来ました。
家庭菜園で作ったとしてもスーパーや八百屋さんで買ったとしても畑から来たものですよね。
ということは、あるべきところへ戻す=土へ返すということですね。
なすの牛を一体ときゅうりの馬を一体ずつくらいなら直径15cmほどの穴を掘って入れてしまえます。
1ヶ月もすればもうほとんど土に戻ってしまいます。
しかも上に土を5cmほどのせれば腐る過程でのにおいも気になりません。
海や川に流す以外で一番簡単で失礼もない処分の方法はこの土に埋める処分法です。
お盆のなすきゅうりの処分方法・清めて生ゴミに出す
高層マンションなどに住んでいて自宅周辺になすもきゅうりも埋められるような土がない場合がありますね。
そんな場合は半紙(なければキッチンペーパーなど)につつんで塩をふってお清めをした上で生ゴミとして処分します。
気持ちの問題ですが、同じゴミでも静かにゴミ箱に入れるようにするといいですね。
きゅうりの馬となすの馬はご先祖様を家とあの世の往復をしてくれました。
「ご苦労さま」という感謝の気持ちを一緒に込めて処分しましょう。
私はその上からもう一回紙袋をかぶせて他のゴミと混ざりにくくしています。
これも気持ちの問題ですけど、生ゴミで出すことに抵抗がある人は参考にしてみてくださいね。
ご先祖様に関係するものはやっぱりなるべく丁寧にしたいものです。
お盆のなすきゅうりの処分方法・お寺でお焚き上げ
一番ハードルが高いけれど、最高に敬意を込めて処分できる方法があります。
それはお寺でのお焚き上げです。
お焚き上げとは、むやみに捨てずらい魂が宿っていると考えられているものを処分する際に、それらを神社やお寺などで焼いてもらうこと
引用:終活ねっと
要するになすやきゅうりをお寺の住職にお願いして燃やして処分するのです。
ご先祖様とゆかりのあるお寺に持って行ってお焚き上げしていただくのが最高にきちんとした精霊馬(しょうりょうま・しょうりょううま)の処分の仕方です。
相場は3000〜5000円といわれています。
一度ご先祖様ゆかりのお寺に問い合わせてみましょう。
ただお焚き上げしていただく方法は家とゆかりのあるお寺が近い場合にしかできません。
家の近くのお寺は宗派が違うものばかりということもあるので家に近いからという理由でどのお寺に頼んでもいいわけではないので注意が必要です。
最高に敬意を払ったなすやきゅうりの処分方法ですが、なかなか条件が合わない人が多いかもしれません。
そんな場合は
●土に埋めて処分
●半紙につつんで塩を振り生ゴミ処分
などで切り抜けてくださいね。
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