夕立がなくなったといわれるのはなぜでしょう?
「夕立がなくてなんだか変だな~」
「昔とちがうな~」
という人も多いと思います。
夕立が発生することもなくなり、夕立という言葉自体あまり聞かなくなったような気がしませんか?
夕立は夏の暑さだけでなく蒸し暑さの元の湿気も一気に取り除いてくれる効果がありますよね。
夕方になると「ちょっと夕立がくれば涼しくなるのに」と思うことも多いです。
今回はそんな夏の夕立がなくなった気がするのはどうしてか理解しやすいようにわかりやすくまとめてみました。
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大都市で夕立がなくなったのはなぜ
昔は、といってももう半世紀ほど昔のことだが、夏には程よい量の夕立というものが降ったものだが、最近はほんの僅かのおしめりか極端などしゃぶりかどちらかだ。夕立、夏の風情がなくなったような気がする。
— 神戸美術研究所アトリエKAI (@atelierkai) 2011年8月18日
大都市はアスファルトやコンクリートが多いせいで夕立があると地面がびしょびしょに。
やっぱりここ何十年か夕立がなくなったなぁ~と思っている人は多いようですね。
暑いだけでは夕立にならない
夕立が発生するにはいくつかの条件がそろう必要があります。
1.強い日差しに熱せられた熱い空気
2.湿った空気
3.上昇気流の発生
4.地表と上空の空気の温度差
この4つがすべてそろわないと一気に雨を降らせる力強い夕立にはなれません。
ということは、夕立にならない場合はこういいかえられます。
1.気温が上がりきらない
2.空気が乾いている
3.上昇気流が発生しない
4.地表と上空での温度差がない
結構な条件が重ならないと夕立にならないんですね!
とにかく暑ければ夕立が来るはずと思っていると肩すかしを食らいます。
猛暑が続いても空気が乾燥していたり、上空と地表の温度差が生まれない限りはどんなに雨乞いをしても夕立が降る確立は少なくなります。
地方でも夕立のメカニズムは同じ
アスファルトやコンクリートに埋め尽くされた都会だけではありません。
地方でも「昔のように夕立がなくなった」という声は聞かれます。
ただ上で説明したように、
1.強い日差し、
2.それによって熱せられた十分な水分(水蒸気)
3.地表の空気が上へ上がっていくような空気の流れ(上昇気流)4.その空気の流れは上空の空気が冷たくないと起きないことも多い
などいくつもの要因が必要なのは同じです。
地方で夕立が起きないのは気温が上がりきらなかったり、お天気おねえさんがよくいう「不安定な状態の大気」になっていないことが要因と考えられます。
安定という言葉のほうが聞こえがいいですが、大気が不安定でないと雨や夕立になれないんですね。
「夕立」という言葉自体聞かなくなったのはなぜ
「ゲリラ豪雨」はメディアによって明るみに出た新語
夕立のかわりにゲリラ豪雨という言葉をよく聞くようになりました。
夕立がなくなったというよりは、夕立レベルの雨に対してもゲリラ豪雨というようになっただけでは、という気がする
— さゆる💎0/90000 (@sayurun_2) August 13, 2018
実はこの言葉、2008年に流行語大賞の候補にあがりました。
その年に急激で大量の雨のために何名かの方が亡くなったことからメディアが取り上げ目立つようになりました。
とはいえ、一番初めに使われたのは1969年8月の大雨のときだったといわれています。
新語のイメージがありますが結構前から使われていたんですね!
夏の通り雨は夕立と呼ばれる
また、通り雨やにわか雨という言葉もあります。これは夏に降る通り雨が夕立と呼ばれるだけでさしているものは一緒。
通り雨の夏限定版が夕立なんですね。
それに雨の言い方を出したらキリがないのが情緒あふれる日本語です。
情緒ある雨、anさんを降臨できない凡人なのでここら辺りを参考にしていますねhttps://t.co/vagIyAw5eb
— 赤羽根 (@OvoRed) 2019年4月25日
「夕立なくなった」とみんなが言っているだけという理由
昔は、といってももう半世紀ほど昔のことだが、夏には程よい量の夕立というものが降ったものだが、最近はほんの僅かのおしめりか極端などしゃぶりかどちらかだ。夕立、夏の風情がなくなったような気がする。
— 神戸美術研究所アトリエKAI (@atelierkai) 2011年8月18日
職場の同僚、タクシーの運転手さん、バス停で隣り合った近所の人・・・なんだかみんな「夕立がなくなった」といっています。
みなさん「そうですよね~。昔は毎日のように夕立があったのに」と返してくれるので会話がはずんだ気がしてうれしいような。
みんな夏になると「夕立がなくなった」が合言葉になる傾向があります。
ただ単にコミュニケーションの一部でいっているだけなんじゃないでしょうか。
夏の思い出は毎日の夕立だった
夕立がなくなったと思う人はたいてい大人です。
子どものころのことを思い出しそれに比べると夕立がなくなったと思っているわけですよね。
子どものころは外でも良く遊んだし、友だちの家から帰ってくる途中で夕立に降られたなんて思い出がある人も多いでしょう。
でも今はどうですか?
子どもは室内でテレビゲーム、友だちはみんな塾通いで友だちの家に遊びに行くこともない。
大人は夕立が来る時間をとっくに過ぎて夏なのに外が真っ暗になるまで仕事。
夕立をこの目で見る機会が断然少ない。
これでは夕立が少なくなったと思うのも当たり前ではないでしょうか。
いやいや、本当に夕立がなくなったのだよ
小学校にクーラーがない問題について
私が小学生の時、教室にクーラーはありませんでした。
また、授業中に水を飲むこともありませんでした。当時と比べて気温が上がったのかな。
そんで夕立とかなくなったね。#クーラー #小学校— ゆーゆ (@yuyu_kobe) 2018年7月20日
やはり、一番はじめの夕立の4条件(強い日差し・湿った空気・上昇気流・大気の温度差)がそろわないことが夕立がなくなったと感じる一番の原因のようです。
「最近夕立なくなった」といっても地球にとっては一瞬のできごと
地球はだいたい46億年の歴史があるといわれます。
46億歳といいかえてもいいですね。
そんな長老の地球からするとここ10年~50年の変化なんて痛くもかゆくもないわけです。
夕立がなくなったという議論も地球からしたら「なんでそんなことで騒いでるの」ということなのかもしれません。
もちろん地球環境に悪いことはしないに限りますが2ケタの年数で騒ぐのはどうかということなんですね。
地球環境については最低でも100年単位のデータで見ていかなくてはならないともいわれています。
夕立がなくなったという気がするのは一瞬の流行なのかもしれません。
夕立がなくなったのはなぜのまとめ
夕立がなくなったという声をあちこちで聞くのでなぜ夕立が昔に比べて少なくなったのかみてきました。
●夏に夕立が発生するための条件がそろわない日
または
●夕立の条件が極端に現れる日
があったからなんですね。
天気をコントロールすることはできないので「今日も夕立来るかな?」「涼しくなるといいな」と願いながら夏を過ごすことにしましょう!
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